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中小企業のデータ活用

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2024.6.5

中小企業のデータ活用

■中小企業でも進むデータ利活用

企業にとって貴重な情報源であるデータを活用し、経営に生かす動きが加速しています。データを活用することには企業規模を問わず、多くのメリットがあります。

大企業と比べて、データ活用に関して遅れを取っているといわれている中小企業ですが、最近ではデータ活用に取り組む企業も増えてきています。

今後、さらにデジタル化が進むことによって、データ活用を前提としたビジネスが主流となっていくと予想されます。

■データの分類、種類

データと言っても様々なものがあります。まずは自社で分析・活用できるデータにどのようなものがあるのか把握することが必要です。

①顧客データ、販売データ [例]eコマース  POS(※1)CRMデータ(※2)

②財務・経理データ

③マーケティングデータ

④外部調査データ

⑤特殊データ [例]GPSデータ センサーデータ IoTデータ(※3)

※1 POS=商品をレジに通すことによって、購入された日時や、店舗、個数などをデータ化するシステム

※2 CRMデータ=顧客関係管理システム「CRM」によって分析されたデータ

※3 IoTデータ =インターネット・オブ・シングスの略でインターネットに接続されているモノ

(例:スマートフォンで操作できる家電など)

■データ活用は手段、目的設定が重要

データを有効に活用するには、まずビジネスにデータを活用したいと考えた背景や、目的を明確にしておくことが重要です。

売り上げ向上、生産性向上、意思決定の速度向上など、目的によって収集するデータや、使用するツールも異なるからです。

■よくあるデータ分析

中小企業でのデータ活用例としては、以下のようなものがあります。

  • 既存顧客のセグメントデータ(例:業種、従業員数、担当者の部署、役職、関心のある課題)を元にマーケティングに活かす。
  • POSデータ、eコマースデータをもとに商品開発を行う。
  • 現場のセンサーデータをもとに業務効率化を行う。
  • 従業員の勤怠データをもとにシフト管理を行う。
  • IoTデータをもとに品質チェックを行う。

■手軽になりつつある外部調査データ

定量調査や定性調査を行いたい場合、外部のサービスを利用するのも一つの方法です。

以前は調査費用が高額でしたが、最近はセルフでアンケートを作成することによって低コストで利用できるサービスが増えてきています。

アンケートの回収状況をリアルタイムで確認できるものが多く、結果も早いのですぐにデータを活用することができます。

ノビシロ

調査したい項目を入力すると調査票をAIが作成。200万人のモニターから対象を絞り込んでアンケートを配信できます。リーズナブルな料金で最短20分、最長1日で調査が可能です。定性調査のサービスもあります。

Freeasy (フリージー)

セルフ型アンケートツール。9つの基本属性から対象者を絞り込んでアンケートを実施。別料金のスクリーニング(事前調査で調査対象をさらに絞り込むこと)と組み合わせても低コストなのが特徴。回収状況もリアルタイムで確認できます。

QiQUMO (キクモ)

セルフ型アンケートツール。7つの属性情報を組み合わせて配信指定が可能。事前抽出アンケート(別料金)を組み合わせることでより絞り込んだ対象に対して調査を実施できます。

Surveroid(サーベロイド)

セルフ型アンケートツール。直感的な操作でアンケート作成が可能で、画像や動画の挿入もできるのが特徴です。別料金のスクリーニングで調査対象の絞り込みも可能です。

■中小企業向けデータ活用ツール、プラットフォーム

データの活用が大切なのはわかっていても費用対効果が測りにくいため、導入に踏み切れないという企業も多いと思います。

中小企業が利用しやすい安価なものをいくつか紹介していきます。

・Microsoft Excel(エクセル)

多くの中小企業で活用されているExcelは汎用性が高く便利ですが、情報のリアルタイムでの共有が難しいというデメリットもあります。

Google sheets(グーグルシーツ)

いわゆるプレッドシートのこと。オンラインで使用できるGoogleの無料表計算ソフトです。Excelと似ていますが、複数人で同時に編集が可能で、データが自動で保存されることや、編集履歴が残せるというメリットがあります。

Google Analytics(グーグルアナリティクス)

Googleが提供する無料のアクセス解析ツールで、Webサイトを連携すると自動的にアクセス解析を行ってくれます。スプレッドシートとの連携も可能です。

kintone(キントーン)

プログラミングの知識が無くても自社で必要なビジネスアプリを作成できるクラウドツールです。例えばExcelやCSVで管理している顧客情報をKintoneに読み込ませてアプリ化できます。外出先でも営業マンはスマホで情報を登録できるので、リアルタイムで事務所と情報を共有することができます。

AppSuite(アップスイート)

社内業務のシステム化からデータベースの構築もできる業務アプリ作成ツールです。「AppSuiteアプリライブラリ」から目的に合ったアプリを選択して使用することができ、特別なITの知識がなくても自社の業務に合わせてカスタマイズすることができます。

Microsoft Power BI

マイクロソフトが提供する大量のデータを解析、可視化できるBIツール(※4)です。

同じマイクロソフトのExcelやWordをデータソースとして活用できるのはもちろんのこと、Teams内でPower BIを操作することもできます。

無料版(機能に制限有り)をダウンロードできるので、操作感を試してから有料版に移行するのがお勧めです。ハウツーの書籍もたくさん出ているので導入のハードルは低めです。

※4 BIツール=Business Intelligence Tool (ビジネス・インテリジェンスツール)企業が持つ様々なデータを分析、見える化してビジネスの意思決定に役立てるツール

Zoho Analytics(ゾーホー・アナリティクス)

さまざまなデータを集約、分析、可視化して共有できるBIツールです。ドラッグ&ドロップで直感的に操作できるインターフェースを備えています。無料プランもあります。

Looker Studio(ルッカースタジオ)

Googleが提供する基本無料で利用できるクラウド型BIツールです。スプレッドシートやGoogleアナリティクスとの連携もできます。Googleのサービス以外とも接続可能で、作成されたレポートは権限を付与することで他のユーザーと共有もできます。

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