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中小企業の採用戦略、課題、対策

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2024.7.2

中小企業の採用戦略、課題、対策

■中小企業の採用、課題、対策

2024年の中小企業白書第3章:中小企業・小規模事業者の現状(P85)によると中小企業の売り上げが回復基調にある一方で、人手不足は深刻化していることがわかります。

また、求人倍率に関しては、リクルートワークス研究所の第39回ワークス大卒求人倍率調査を見ると、新卒の有効求人倍率は、従業員数が5,000人以上の大企業では0.37倍と低倍率ですが、300人未満の中小企業では5.31倍と高倍率になっており、中小企業においては人材確保が非常に難しい状況と言えます。

■中小企業にとっての新卒採用と中途採用の違い

〈新卒採用〉

新卒採用とは翌年3月に学校を卒業、または卒業予定の人を採用することを指し、基本的に年齢制限はありません。厚生労働省「青少年雇用機会確保指針」により、卒業後3年までを新卒として扱う企業も増えてきました。

新卒の人材は、即戦力としてというより将来性を期待して採用される傾向があります。

また、就職経験がないため企業文化や理念を受け入れ、企業のカラーに染まりやすいと言えます。

給与に関しては、その企業の学歴などによる通常の基準で支払われる場合が多いでしょう。

〈中途採用〉

中途採用とは新卒採用以外で、一般的に就職経験のある人材を採用することを指します。中途採用の人材は即戦力として期待され、これまでに身に着けた経験やスキルが重視されます。

新卒とは違い、すでに社会人として経験を積んでいるため、企業文化の違いにすぐには馴染めない場合もあるでしょう。

給与に関しては経験やスキル次第で高給になることがあります。

〈新卒採用のメリットとデメリット〉

メリット
①将来の幹部候補を育成できる

新卒採用は中途採用と比べて長い時間をかけて育成ができます。ジョブローテーションで幅広い業務を経験させることも可能で、将来の幹部候補として育てることができます。

②社員の年齢構成を適正化できる

長期間若手人材を採用せずにいると、社員の平均年齢が高くなります。

ベテラン社員が定年を迎えた時に、スキルの継承が難しくなり、経営が立ち行かなくなる可能性があります。

新卒採用で若手の人材を採用していくことで会社の年齢構成を適正化し、経営を安定させることができます。

デメリット
①育成までに時間がかかる

新卒者には業務に必要な知識の他に、社会人マナーなども教育していく必要があります。そのため会社の戦力となるまでに時間とコストがかかります。また、教育を行う担当者への負担もあります。

②早期離職が起こりやすい

新卒者には就職経験が無いため、入社前のイメージと入社後の現実には、程度の差はあれギャップが生じます。このギャップが大きいと、早期離職につながる可能性があります。

〈中途採用のメリットとデメリット〉

メリット
①即戦力として活躍できる

中途採用の人材は、はすでに社会人として経験を積んでいるので、基本的なビジネスマナーなどについての教育は不要な場合が多いです。

自社にとって必要なスキルを身に着けた人を採用することで、即戦力としての活躍が期待できます。

②欠員ができたポジションに通年採用が可能

中途採用の場合は、採用時期が特に決まっていないため、欠員ができた時に採用が可能です。

③組織に新たな視点が生まれる

中途採用者が前職で身に着けた経験やスキルによって、組織に新たな視点が生まれ、会社に成長をもたらす可能性があります。

デメリット
①企業文化に馴染めないリスク

中途採用者はこれまでの社会人としての経験から、ある程度自分の働き方が確立しています。

そのため会社の文化や仕事の進め方に馴染めず、期待された成果が出せない場合があります。

②早期離職する可能性がある

中途採用者は転職を経験しているため、転職に対する抵抗が少なく、ミスマッチを感じた場合すぐに離職してしまう可能性があります。

〈ニーズによる、新卒・中途の優先順位〉

新卒を採用するか、中途を採用するかは企業のニーズによって変わってきます。

将来を見据えて、幹部候補を育てる目的であれば新卒採用。特殊な職種で、大学などで専門知識を学んだ希少人材を求めているのであれば、新卒のほうが希望の人材を見つけやすいでしょう。

即戦力を求めている場合には中途採用が望ましいですが、社員の高齢化が進んでいるなら、並行して計画的に若い人材も採用していく必要があります。

■新卒採用における中小企業の課題

①求人を出しても応募者が集まらない

中小企業は大企業と比べて認知度が低いため、求人を出しても応募者が関心を持ちにくい状況にあります。

②内定を出しても辞退されてしまう

若い世代の安定志向や、「大企業のすべり止め」として中小企業に応募してくるという側面もあり、知名度のある企業から内定が出ると辞退されてしまうことも多いようです。

〈新卒者の企業志向と就職観〉

マイナビ2024年卒大学生就職意識調査によると、学生の企業志向は「絶対に大手企業がよい」は8.0%に留まり、「大手志向」が48.9%、「中堅・中小」が47.1%と、意外なことに両者にはそれほどの差がないという結果が出ています。

また、就職観については以下の結果となっており、学生はワークライフバランスや仕事のやりがい(人のためになる仕事や社会貢献)などを重視していることがわかります。

1位 楽しく働きたい (38.9%)

2位 個人の生活と仕事を両立させたい (22.8%)

3位 人のためになる仕事がしたい (11.9%)

4位 自分の夢のために働きたい (9.7%)

5位 収入さえあればよい (7.7%)

6位 社会に貢献したい (5.4%)

7位 プライドのもてる仕事をしたい (2.9%)

8位 出世したい (0.6%)

出典:マイナビ2024年卒大学生就職意識調査

■新卒採用における中小企業の対策・戦略

①SNS採用を取り入れる

大手企業と中小企業には認知度で大きな差があります。

新卒世代の検索媒体はWebサイトより、SNSが主流と言われています。企業の認知度を上げるために従来の求人方法だけでなく、SNSを活用した採用活動も検討してみましょう。

就職観のトップである「楽しく働きたい」にアピールできるよう、オフィス風景や先輩社員が働いている様子をSNSで発信することも有効です。

しかし、SNSを活用するのであれば、炎上のリスクなどもあるため、運用には注意が必要となります。

②面接では自社の魅力をアピールする

面接では待遇面の話だけでなく、自社の強みや魅力についてもアピールしましょう。

新卒世代(Z世代)は、社会貢献の意識が高く、成長意欲も強いと言われています。

「自社はどのように社会に貢献できるのか」

「自社で働くことによって求職者がどのように成長できるのか」を考え、伝えることも効果的です。

③ワークライフバランスを取り入れる

従業員数が少ない中小企業で、ワークライフバランスを取り入れることは難しいかもしれません。

しかし、多くの新卒者が「個人の生活と仕事の両立」を望んでいることは念頭に置く必要があります。

採用後の早期離職を防ぐためにも、新卒者にリアルな現状を伝えることは必要でしょう。

③内定辞退を防ぐ

面談や職場見学など内定者との交流の機会を設けることで、内定者の不安や疑問を解消します。

■中途採用における中小企業の課題

①応募者数が少ない

応募数が少ないうえに、さらに必要なスキルを持った人材となると、なかなか見つからないという悩みがあります。

②採用しても早期に離職してしまう

ミスマッチや、中途採用者のステップアップ志向による離職が起こりやすい。

■中途採用における中小企業の対策・戦略

①募集時期に注意する

中途採用の場合、採用時期は特に決まっていませんが、ボーナス時期などは退職者が出にくいため、人材が集まらない可能性があります。

1~2月頃や9~10月頃の市場が活性化している時期を狙って募集することによって、採用コストの無駄を最小限にします。

②ミスマッチを減らし早期離職を防ぐ

まず自社が求める人材のスキルや経験を明確にし、求職者に期待するパフォーマンスを伝えます。

そのうえで、候補者が納得できる待遇や雇用条件のすり合わせを行います。

ミスマッチを防ぐためには会社の良い点だけでなく悪い点もバランスよく伝える必要があります。

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