お知らせ
中小企業のDXの進め方、課題、補助金、ツールを紹介
お知らせ
2024.7.30
■DXとは?
DX(デジタルトランスフォーメーション)とはデジタル技術を活用して、ビジネスモデルや企業文化を変革することを意味します。
DXはしばしばIT化やデジタル化と混同されがちですが、この二つはDXを実現するための手段であり、あくまでもDXの本質は、その先にある「変革」にあります。
■中小企業におけるDXのメリット
生産性の向上と企業競争力のアップ
DXによって業務を効率化することによって生産性が向上します。新しいアイディアが生まれることによって企業競争力のアップに繋がります。
人材不足への対策
少子高齢化の影響により、これから人材不足はさらに深刻化していきます。今後は「限られた人材でいかに生産性を向上させるか」が課題となってきます。DX推進で業務の効率化を行うことで、人材不足を緩和することができます。
多様な働き方への対応
DXを推進することによって、多様な働き方に柔軟に対応できるようになり、これまで様々な事情で働けなかった人も貴重な労働力として取り込むことができるようになります。
BCP対策
BCP(事業継続計画)とは、自然災害や感染症流行などの緊急事態が発生した際に、損害を最低限にとどめ、早期に事業を再開できるように備えることを指します。
DX推進においてデータ活用は欠かせない要素ですが、クラウドにデータを保存することで、ネット環境さえ整えばリモートで業務を再開することも可能になります。
■中小企業におけるDXの進め方
①ビジョンと目標の明確化
まずは経営陣が自社の理念や存在意義を明確にし、会社の目指す将来像(DXビジョン)をしっかりと描くことが重要です。そのうえで従業員に共有し、当事者意識を醸成していくことが不可欠です。
②現状分析と課題の洗い出し
現状を把握し、目指す将来像との差を埋めるために、解決すべき課題を明らかにします。そのうえでどの部分をデジタル技術で解決可能かを考えます。既存のシステムや活用できそうなデータについても確認を行います。
③DX施策の検討
デジタル技術の活用によって課題解決するための施策を検討します。
「生産性向上」「売上アップ」「受注増」「コスト削減」等のビジネス目標に対して、どのような影響があるかを確認しながら進めていきます。
その中で経営インパクトの大きさや、取り組みやすさを考えて優先順位を決めることになります。
④推進体制の整備
DX人材を確保することが困難な場合、ITベンダーやITコーディネーター等、外部の支援を受ける必要があるかもしれません。その場合も実際に取り組みを進めるうちにノウハウを蓄積し、中長期的に人材育成を行っていくようにします。
⑤必要なデジタルツールを導入する
自社の課題に合ったデジタルツールを選び、導入します。
予算、従業員のスキルに合っているか、既存のシステムと連携できるか、なども判断基準になります。
予算、人材どちらにもあまりコストがかけられない場合にはノーコードツール(プログラミングの知識なしで業務アプリが作成できるツール)なら安価なものが多く、高度なITスキルがなくても導入しやすいです。
⑥PDCAサイクルを回しながらDXを推進する
DX開始後は定期的に振り返りを行いながら、改善していきます。デジタル化をしただけで満足しがちですが、DXの目的が「変革」にあることを意識しながら継続的に行っていきます。
■中小企業におけるDXの現状
経済産業省「DX支援ガイダンス:デジタル化から始める中堅・中小企業等の伴走支援アプローチ」によると、DXについて「理解している」「ある程度理解している」と回答した企業は約半数で、「DXはデジタル化による業務効率化と同義」と考えている企業も多く、DXへの理解はまだ広く浸透していない状況です。
実際のDXへの取り組みとなると、デジタライゼーション(※)を実践段階の企業、すでにDXの段階にある企業は全体の3割程度にとどまり、デジタル化に未着手、もしくは業務の一部だけをデジタル化した企業が7割近くを占めています。
また、DXの進捗度の高い企業では生産性、売り上げが向上しており、DX推進が企業価値の向上に繋がることもわかります。
※デジタライゼーション=デジタルツールを用いて業務プロセス全体を最適化すること
■事例
DXに成功した中小企業の事例を紹介します。どの企業もデジタル化や業務効率化をしただけではなく、変革に向けて更なるチャレンジをしています。
- データベースを構築し、自社で独自の生産管理システムを開発。「見える化」が可能になり、課題であった属人化も解消。データ活用により業務の効率化が進み、売り上げを伸ばしている金属加工業の事例。
引用:データの蓄積、解析、活用~DXチャレンジが企業の可能性を広げる~
- 一台のクラウドレジ導入から始まり、クラウド勤怠管理、クラウド会計、クラウド販売管理を導⼊することで、課題をまとめて解決した宿泊業の事例。
- QRコードでりんごの木を管理するソフトを開発。専用のアプリに作業内容を記録することでデータ活用ができるように。開発したシステムを他のりんご栽培農家向けに販売するまでになり、多くの農家に大きな刺激を与えているりんご園の事例。
引用:りんご栽培の作業を「見える化」 労働生産性の高い農業を追求【もりやま園株式会社(青森県弘前市)】
■DX推進に使える補助金
中小企業がDXを推進するに当たり、資金不足が課題となる企業も多いでしょう。
その場合、補助金を活用することで、DX推進のためのシステムやアプリ等を導入できる可能性があります。
IT導入補助金は中小企業・小規模事業者が、生産性向上を目的としてITツールを導入する際に利用できる補助金です。
ITツールは、サイトにあらかじめ登録されているものの中から選択します。ITツールの発注は補助金の交付が決定してからになりますのでご注意ください。
詳細は公式サイトIT導入補助金2024をご確認ください。
■中小企業に適したDX推進ツール
RPAツール
RPAツールはPCで行う操作をロボット(RPAツール)に記憶させて自動化するツールです。
手順やルールが決まっている作業や定期的に行う作業を自動化できます。時間短縮だけでなくミスを削減できることもメリットです。
WinActorはNTTグループ社内で利用し続け、日本企業の働き方に合うように改修を重ねられたRPAツールです。ITに精通していなくてもマウス操作のみで誰でもシナリオの作成が可能です。
マクロマンは無料で使用できるRPAツールです。利用台数や利用期間に制限はありませんが、サポートに対して料金が発生するサービスです。ホームページには、動画などによる無料サポートや、ユーザーコミュニティなどもありますので「まずはRPAツールを試してみたい」という企業におすすめです。
ロボパットDXのプランには、フル(作成・実行)機能ロボ、実行専用ロボ、レンタルRPAの3つがあり、月単位で契約が変更可能です。導入時にはフルのプランでロボット作成し、運用時には実行のみの契約に切り替えることでコストを抑えることが出来ます。充実した無料サポートも魅力です。
請求書発行ツール
経理部門は特定の時期に処理が集中しやすく、業務が滞りがちになります。また、属人化しやすい部門でもあります。改正電子帳簿保存法とインボイス制度への対応など、デジタル化することで様々なメリットがあります。
ジョブカン見積/請求書はきれいな請求書を簡単に作成できるクラウド型の請求書作成サービスです。見積書、注文書など全部で9つの帳票を作成できます。改正電子帳簿保存法とインボイス制度にも対応しています。
請求QUICKは無料で利用できるクラウド型請求書発行システムです。請求書の発行から入金消込・仕訳、さらに請求書の買取(オンラインファクタリング)も可能です。改正電子帳簿保存法とインボイス制度にも対応しています。
コミュニケーションツール
コミュニケーションツールにはビジネスチャットツール、Web会議ツール、グループウェアなどがあります。
グループウェアでチャット機能を備えているものもありますので自社の使い方に合ったものを選びましょう。
Chatworkは国内利用者No.1のビジネスチャットツールです。チャットツールを初めて使う人でも使いやすいシンプルでわかりやすい操作性です。ユーザー数が多いため社外との連絡が取りやすいのもメリットです。無料プランも用意されているので使用感を試してから導入できます。
Microsoft 365を契約していれば追加コストなしで導入できるビジネスチャットツールです。Web会議ツールとしても使用可能で、無料プランでも最大100人まで参加できます。WindowsのPCを使用している企業にとっては導入しやすいツールと言えます。
ノーコードツール
ノーコードツールとはプログラムの知識が無くても業務アプリや業務システムを作れるツールのことです。ある程度パソコン操作ができる人材がいるのであれば、ITスキルがそれほど高くなくても自社でアプリ開発ができる可能性があります。
社内ポータルの作成や、顧客・案件管理、売り上げ管理など、自社でアプリ開発することで様々な用途に活用できます。30日間の無料期間がありますのでまずは試してみることをお勧めします。
サスケWorksはノーコードで業務アプリが作れるサービスでで、プログラミングの知識がなくてもドラッグ&ドロップの直感的な操作で、使う現場や目的に合わせた業務効率化アプリを作ることができます。
追加料金がわかりやすいところも安心です。30日間の無料期間があります。