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中小企業におけるコミュニケーションの重要性、課題、改善策
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2024.9.27
■中小企業にとって、非常に重要なコミュニケーション
企業にとって社内コミュニケーションの活性化は、ビジネスを進めていくうえで欠かせない要素です。
特に中小企業は企業規模が小さいこともあり分業が難しく、単能工より多能工で業務を行うことが多くなります。そのため中小企業においてコミュニケーションの重要性は非常に高いと言えます。
■コミュニケーションに課題を感じる中小企業は多い。
HR総研:「社内コミュニケーション」に関するアンケート2024 結果報告によると、自社の社内コミュニケーションに関して課題を認識している中小企業は、全体の6割に達しています。
調査には、社内外のどのような関係において課題を感じているか、コミュニケーション不全により障害を受けている業務、自社における社内コミュニケーション不全の原因、などについての項目があります。
中でも注目したいのが「社内コミュニケーション課題の有無別 従業員エンゲージメント(※)の状態」です。「社内コミュニケーションに課題がない」と回答している企業は、従業員エンゲージメントも高い傾向があり、社内コミュニケーションの重要性がうかがえる結果となっています。
- 従業員エンゲージメント:従業員の会社に対する「愛着」や「思い入れ」などを意味する
〔中小企業におけるコミュニケーションの課題〕
前出のHR総研の調査によると、「中小企業がコミュニケーション不全により障害を受けていると感じる業務」のトップ5は以下の結果となり、裏を返せばこれらが課題と言えます。
1.目指す方向への認識の統一
2.業務へのモチベーション維持向上
3.迅速な情報共有
4.部門間・事業所間の連携
5.部署内のチームビルディング
出典:HR総研:「社内コミュニケーション」に関するアンケート2024 結果報告
1位の「目指す方向への認識の統一」からは、経営層と社員間のコミュニケーションに課題があり、社員に会社の方向性が共有されていないことがうかがえます。会社の方向性を社員が理解することは、社員のモチベーションの維持向上にもつながります。
■中小企業に必要な社内コミュニケーションとは?
中小企業に必要な社内コミュニケーションとしてあげられるのは、業務に必要な情報を共有するためのコミュニケーションと、人間関係を良好に保つためのコミュニケーションです。
コミュニケーションの手段には大きく分けて「言語」と「非言語」の2種類があります。
「言語」によるコミュニケーションが会話や文章を用いたミュニケーションであることに対し、「非言語」のコミュニケーションは、表情、声のトーン、身振りなど言葉以外を用いたコミュニケーションのことを指します。
この、「非言語」のコミュニケーションは、人間関係を良好に保つために欠かせないものです。
日本人によくある、「察する」「空気を読む」も非言語コミュニケーションにあたり、多くの人が意識せずに自然に行っているものです。
次にあげるのは社員にとって必須とも言える、3つのコミュニケーションスキルです。
1.傾聴力
相手の話に熱心に耳を傾けるスキルです。人は話を聞いてくれる人に好感を持つと言われています。相手が話したいことを引き出し、意図を正確に理解するように努めましょう。話を聞く表情や、うなずくといった非言語のコミュニケーションをうまく使うことによって話す相手に好印象を与えることもできます。
2.伝える力
自分の伝えたいことをわかりやすく伝えるスキルです。言葉の選び方や、表情、身振り手振りなどの非言語コミュニケーションも使いながら話します。同じ内容を話しても、表情や話し方しだいで相手に与える印象は大きく変わります。
3.共感力
職場ではチームのメンバーで協力し合って業務を進めることが求められます。相手の立場に立って考えることや、相手の感情に寄り添うこともコミュニケーションスキルとして重要です。
■中小企業の経営者、リーダーに求められるコミュニケーションスキル
「傾聴」をより意識する
社内コミュニケーションにおいて、リーダーにも「傾聴力」「伝える力」「共感力」が必要ですが、リーダーは部下に指示を出す立場のため、伝えることが中心になりがちです。そのため一般の社員より傾聴をこころがけ、聞き上手であることが求められます。
■コミュニケーション不全、コミュニケーション不足の原因
・時間外労働の上限規制によって時間に余裕がなくなり、仕事以外の会話をする機会が減った
・コロナ禍の影響でコミュニケーションが希薄になった
・上司から部下への一方通行の発信になっている
・業務以外の話ができない雰囲気がある
・相談しにくい環境である
■コミュニケーションの活性化施策
コミュニケーションを活性化するためには、1on1ミーティングやフリーアドレスの導入、チャットツールの導入などの施策があります。
1on1ミーティング
1on1ミーティングとは定期的に上司と部下が1対1で話し合うことです。部下が業務の課題や悩みを上司と直接共有できることや、信頼関係を構築できることがメリットです。上司は従来の面談のように一方的に話すのではなく、なるべく相手から話させるようにし、部下の話にしっかりと耳を傾けることが重要です。最近は上司と部下だけではなく、先輩社員と新人社員といった1on1ミーティングを行う企業も増えています。
フリーアドレスの導入
フリーアドレスとは座席を固定せず、その日の気分や業務によって自由に座席を決めるワークスタイルです。他部門の社員とも話す機会が増え、組織の壁を越えたコミュニケーションの活性化が期待できます。
コミュニケーションツールの導入
働き方改革の推進により、昨今ではリモートワークを導入している中小企業も増えてきています。
リアルタイムで情報を共有し、素早くレスポンスするためにも、コミュニケーションツールを導入することは効果的です。
〔コミュニケーションを活性化の事例〕
株式会社スペースマーケットはレンタルスペースを運営する企業で、創業初期より上長との定期的な1on1ミーティングの実施を続けています。1on1を行うときのコツや、社員の気持ちに寄り添い傾聴することについても参考になります。
生きる場所を一緒に考える。佐々木流、未来を見据えた1on1とは?
株式会社門倉組は神奈川県で総合建設業を中心に、さまざまなサービスを展開している企業です。
事例からは、本社移転をきっかけにフリーアドレスを導入し、部署や年代を超えた社内コミュニケーションの充実を実感されているのが伝わってきます。
門倉組の新オフィス【後編】フリーアドレス導入の成功とDXの加速
■ICTツールの活用で改善
コミュニケーションツールには情報の共有や、メールと比較してスピーディーなレスポンスができることなどメリットがたくさんあります。特にリモートワークや社外での業務が多い場合コミュニケーションの活性化につながります。
〔導入しやすいICTツール〕
Chatworkはチャットツールを初めて使う人でも直感的に使えるツールです。チャット機能、タスク管理、ファイル管理、ビデオ/音声通話のビジネスコミュニケーションを円滑にする4つの機能を備えています。
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