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中小企業におけるジェネレーションギャップとは? 解消方法と効果

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2024.9.27

中小企業におけるジェネレーションギャップとは? 解消方法と効果

■中小企業ならではのジェネレーションギャップ

ジェネレーションギャップとは、世代や年齢による考え方や価値観の違いから生じる、認識のずれや隔たりのことを指します。

中小企業は、経営者や社員の高齢化が進んでいるのが現状です。ジェネレーションギャップから若い世代との接し方が難しい、わからない、と感じるベテラン社員は多いと思いますが、ギャップに戸惑っているのは若い世代も同様です。自分たちの常識や価値観を押し付けるだけでは、若い世代のモチベーションの低下や、離職にもつながる可能性があります。

今後中心となって会社の未来を担っていく若い世代の育成がうまくいかないと、生産性が下がるだけでなく、組織の世代交代がスムーズに進まず、会社の存続にもかかわってきます。

■多くの企業が感じる世代間ギャップ

株式会社ネクストレベルが運営する「ミライのお仕事」が実施したアンケート、「男女564人に大調査!職場で「ジェネレーションギャップ」を感じた瞬間トップ10」によると、30歳以上の先輩社員から若手社員に対して約7割、若手社員から先輩社員に対して約8割がジェネレーションギャップを感じたことがあると回答しています。

このことからも、多くの企業で世代間のギャップが問題になっていることがわかります。

では、具体的にどのようなギャップを感じているのでしょうか。

〔先輩社員から若手社員に対して感じるギャップ〕

  1. 連絡がLINEやメールばかり

若手社員には欠勤の連絡なども電話ではなくLINEなどのツールで済まそうとする人は多いようです。先輩社員からすると違和感があるようですが、若い世代は「ツールを使用する方が伝達ミスも起こりにくく、記録に残るため合理的」と考えているようです。

  1. 打たれ弱い

60代や50代の先輩社員は学生時代に、教師の厳しい叱責や、部活で先輩からの理不尽なしごきに耐えてきたという人も多いでしょう。しかし若い世代は「ゆとり教育」や「ほめる教育」の影響で厳しく叱責されることに慣れていません。そのため打たれ弱く、落ち込みやすい傾向があると言われています。

  1. 仕事よりプライベート優先

若い世代は仕事とプライベートをはっきりと区別しているため、仕事が終わっていなくても定時になったら帰ってしまう、ということも起こります。

  1. 仕事中にスマホを触る

勤務時間内に暇だからと言ってスマホをずっと見ている若手社員がいるという声もあります。自ら仕事を探すことをせず、指示待ちする傾向があります。

  1. 電話・掃除などの雑務をしない

電話の取次ぎや掃除のような雑務は自分の業務内容に含まれていないと考えている人もいるようです。電話については、若い世代では家庭に固定電話がないことも多く、使い方がわからない場合もあるため、固定電話の使い方や取次の仕方から説明する必要があります。

ジェネレーションギャップを感じているのは先輩社員ばかりではありません。

若手社員から見た先輩社員に対してのジェネレーションギャップにはどのようなものがあるのでしょうか。

〔若手社員から先輩社員に対して感じるギャップ〕

  1. セクハラ・パワハラなど時代錯誤

先輩社員の若い頃には黙認されていたことも、現代ではセクハラ・パワハラ判定されてしまうことがあります。「こんなことがセクハラやパワハラと取られてしまうのか」と思うこともあるかもしれませんが、時代は変化しているため、自身の認識を変える必要があります。

  1. 飲み会が好き

「飲み会をすればコミュニケーションを取れていると思っているところがズレている」となかなか辛辣です。

飲むと酒癖が悪くなる先輩社員も迷惑がられているので、注意が必要です。

  1. 根性・ガッツで仕事をする

自己犠牲や根性論を押し付けられることを若手は「時代錯誤だ」と感じています。

  1. 便利なツールを使えない

便利なツールを使えず、アナログ作業にこだわる先輩社員のことを若手は不思議に思うようですが、先輩社員からすると「こっちはデジタルネイティブじゃないんだよ」と思うでしょう。

  1. 同じ話を平気でする

上司や先輩から何度も同じ話を聞かされてされてうんざりした経験は、先輩社員も過去にあるのではないでしょうか。自分も若手に対して同じことをしていないか、少し気にかけた方が良いかもしれません。

ここまでジェネレーションギャップについてのネガティブな部分だけを取り上げてきましたが、アンケートでは先輩と若手の双方が、それぞれポジティブなギャップもあげています。

先輩は若手の情報収集能力が高いことをポジティブに捉えており、プライベートを大切にできることに関してはうらやましく感じているようです。

反対に若手は先輩の、仕事に関する知識や、トラブルに対処する力、メンタルが強いことなどをポジティブに捉えています。

■「ギャップ」を理解するための世代理解

ジェネレーションギャップを理解するには、まずそれぞれの世代の人が育った背景や、価値観を知ることが大切です。

バブル世代(1965~69年生まれ)

バブル世代はバブル期に社会人になった人たちで、求人も多く就職には困らなかった世代です。長時間労働は当たり前で、接待ゴルフや飲み会なども仕事の延長のように捉えられていました。高級ブランドを好む人も多く、よく働き、その分たくさん消費もしました。中小企業にはこの年代の経営者や管理職の人も多いのではないでしょうか。

就職氷河期世代(1970~84年生まれ)

バブル経済が崩壊して、景気が悪化した時期に社会人になった人たちで、求人が少なく高学歴でも就職に苦労した世代です。「失われた世代」「ロストジェネレーション」と呼ばれることもあります。

新卒で正社員として就職することが難しく、派遣社員や契約社員として働かざるを得なかった人も多いです。資格取得にも積極的で、真面目でストイックに仕事に取り組む人が多いと言われています。

ゆとり世代(1987~2004年生まれ)

ゆとり世代は、バブル崩壊後の日本経済が低迷した時期に育ちました。阪神淡路大震災や東日本大震災などの自然災害も多く経験してきたため、保守的な価値観を持つ人が多いようです。

「ゆとり教育」によって、個性を大切にされて育ってきたため、多様性に理解があり、他人の個性も同様に尊重します。叱られることへの耐性は低く、打たれ弱いと言われています。ワークライフバランスを重視し、自分らしく働ける職場を求めています。

Z世代(1996~2010年生まれ)

Z世代はゆとり世代の後半に重なり、ゆとり教育を受けて育った人と脱ゆとり後に育った人がいますが、ゆとり世代の人と似た傾向がみられます。ITリテラシーが高く、デジタルネイティブと呼ばれています。

コストパフォーマンス、タイムパフォーマンスを重視し、お金や時間を無駄にすることを嫌います。

他人と競うことは好まず、自分のペースで働きたいが評価はされたいとい考えており、承認欲求は強いようです。

■中小企業における世代間ギャップの解消法と得られる成果

様々な世代の人が集まれば、ジェネレーションギャップが起きるのは自然なことです。

中小企業は平均年齢が高い傾向があり、若手社員との年齢差が大きいことでギャップを感じやすい面もありますが、まずはお互いの育ってきた背景や価値観を理解し、それぞれの良いところを認めながらコミュニケーションを深めていくことでしかギャップを埋めることはできないでしょう。

方法としては、1on1ミーティングのような対面でのコミュニケーションだけではなく、普段からデジタルツールを使用したコミュニケーションを行うことも、若い世代に歩み寄るうえで必要になってきます。

世代間ギャップについて研究した書籍を紹介します。

若手との1on1の時に注意する点や、現代の若者の考え方や行動など、若手の育成を担当する人にとって、参考になることが多いと思います。読みやすく、若者にも、上司、先輩にも寄り添った内容となっています。

静かに退職する若者たち 部下との1on1の前に知っておいてほしいこと (金間 大介著)

かつてはバブル世代の人達も上の世代の人たちから「新人類」と揶揄されていましたが、今では経営者やベテラン社員として会社を支える存在となっています。

相互理解によりギャップを埋めていくことで、若手社員の定着率も上がり、しっかりと育成することが企業を継続的に成長させていくことにつながります。

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